仮想通貨取引よりもお得なステーキングの基礎

ステーキングとは?どんなサービス?仮想通貨より儲かるらしい…

仮想通貨は、ほんの数年前まではあまり認知されていませんでしたが、2017年末のビットコインバブルや2018年始のハッキング事件等で、一般メディアでも多く取り上げられる機会も増え、認知が広まりました。

現在に至るまで、さまざまな仮想通貨が発行され、根幹技術であるブロックチェーンに関しても、様々な企業が新規事業創出や既存の事業への導入に向けて大きく動き出しています。

本ブログは、2020年から大きな飛躍が期待されるステーキングサービスに焦点を当てた情報をお届けしていきます。

まずは基礎的な仮想通貨の概念とマイニングの概念の紹介から進めていきます。

仮想通貨とは

仮想通貨とは、紙幣や貨幣のような実体がなく、データとして存在している「通貨」のことです。

日本円のような法定通貨は、発行しているそれぞれの国の中央銀行が価値を保証し、通貨として発行していますが、仮想通貨の発行は、特定の金融機関が関わっていません。

仮想通貨を代表するビットコインは、世界共通で日常的に使えるように設計されており、スマートフォンやパソコンを財布替わりに物の売買を可能にした世界で最も流通している仮想通貨です。

マイニングとは

ビットコインを支えるブロックチェーン技術は「Proof of Work(PoW)」というコンセンサスアルゴリズム(合意方法)を使用しています。

ビットコインは、一定期間毎に分散化保存されている取引台帳全てに取引履歴を記録しており、その記録は対象となる時間に発生したすべての取引データの整合性を取りながら正確に記録することが前提となります。

このすべての取引データの整合性を取りながら正確に記録する処理をマイニングと呼びます。

マイニングは、ブロックチェーンネットワークに携わる「第三者」が、複数者間で共有する取引台帳に全ての整合性を取りながら記録を行っています。

複雑な記録作業を成功させた第三者を「マイナー」と呼び、記録作業の報酬としてビットコインが支払われます。

この報酬は、新規発行されたビットコインによって支払います。つまり、ビットコインの新規発行はこのタイミングで起こります。

ステーキングとは

ビットコインはPoWを使用していますが、その他にも様々なコンセンサスアルゴリズムが生まれてきています。その中でも注目を集めているコンセンサスアルゴリズムが「Proof of Stake(PoS)」です。

ビットコインでPoWを行うことをマイニングと言うのに対して、PoSを行うことをステーキングと言います。

ステーキングは、PoSを使用するブロックチェーンプロトコルが発行する仮想通貨をウォレットに保有したまま、ブロックチェーンのネットワークをサポートすることを指します。

各PoSのブロックチェーンによって定められている規格に基づき、発生した取引の記録作業を行うことで、仮想通貨が新規に発行された際に、報酬を得ることが出来ます。得られる報酬に関しては当該ブロックチェーンの仮想通貨保有量に応じて確率的に支払われます。

つまり、PoSでは仮想通貨所有者が、記録作業をおこなっていくもので、この作業に携わることで、プロトコルから報酬を得ることができます。

DPoSとは

DPoSとは、Delegated Proof of StakeというコンセンサスアルゴリズムでPoSの発展形として誕生しました。「Delegate」は「権限を委任する」という意味で、コイン保有者に保有量に応じた取引の記録者を決める投票権を付与し、その投票よって取引の記録者を委任します。

Proof of Stake の取り組み

ビットコインをはじめとするPoWのブロックチェーンは、マイニングをする際に莫大な計算量が必要なため、高性能なコンピューターを大量に使用するため電力消費等、解決すべき問題点が多数発生しています。

PoSは、PoWの問題である、
・運用に掛かる電気代等の膨大な手数料、
・マイニングの中央集権化と企業支配傾向の増加、
・マイナーとコイン所有者間の経済的合理性の不一致

を解決しています。

PoSでは取引台帳への取引記録の作業者を、仮想通貨を「株式」を保持するような資本的なコストに置き換えることで、PoWにおいて発生する運用コストを排除しています。

PoSで得られる報酬はPoWのように一定量ではありませんが、当該PoS仮想通貨の所有量とに保有期間に比例しています。

また、所有している仮想通貨によって同じ利益率(「金利」)を得ることが出来るので、 PoWのように段階的な集中化は起きずらくなっています。

ステーキングサービスとは

PoSで運用されているブロックチェーンプロトコル上でステーキングが行われた際に払いだされる報酬を、個人でも得ることが出来るようになったサービスであり、キャピタルゲインが中心だった仮想通貨市場にインカムゲインをもたらしたサービスであるといえます。

保有しているPoSコインの投票権をステーキングサービス事業者へデリゲート(委任)することで、バリデーターとなった事業者がステーキングする毎にデリゲートした割合に応じて報酬が支払われるサービスです。