仮想通貨取引よりもお得なステーキングの基礎

2020~21年に成長が期待されるステーキング駆動のブロックチェーンプロジェクト4選

Proof of Stake(PoS)を採用するブロックチェーンプロジェクトの中でも、2020年現在に成長が期待されている仮想通貨4選を見てみましょう。この記事は、HackernoonにテックライターCryptoniteが6月26日に寄稿した情報に基づいています。

イーサリアム(ETH)

イーサリアム(ETH)の価格は228ドル、時価総額は250億ドルです。既に市場2位に位置していますが、今後のアップグレードを考慮するとイーサリアムの成長の余地は広大です。

イーサリアムは、プログラム可能なブロックチェーンの先駆者として多くの開発者とノードを引き付けており、最も信頼された、セキュリティの優れたブロックチェーン開発プラットフォームです。

イーサリアム2.0(別名セレニティ)は、イーサリアム・チェーンにビーコンチェーン、およびPoSの実装を目的としたアップグレードです。これにより投資家はETHをステーキングして報酬を受け取るようになります。

ETHステーキングの年間報酬率はETHで4%~10%と見積もられています。ETHステーキングに参加するには、32 ETHを現行のETH 1.0スマートコントラクトに預金してバリデーター(検証者)になる必要があります。

現在価格228ドルとしてバリデーターになるには7,296ドルかかり、推定年間報酬は292ドル(4%)~730ドル(7%)が期待できます。

PoSが実装されたら、多くの投資家が32ETHを買い求めるでしょう。需要とステーキングによる希少性の増加は、ETHの価格に影響すると考えられます。

チェーンリンク(LINK)

チェーンリンクは、現実世界のデータをブロックチェーン上のスマートコントラクトに接続する分散型のオラクルネットワークです。LINKネットワークの各オラクルは、支払いやイベントなどのオフチェーンデータを該当するスマートコントラクトに通信します。

オラクルをブロックチェーンのサプライチェーンに活用する場合、品質管理基準を満たした商品の配送を確認した後に支払いを実行するなどの使用法があります。LINKネットワークは、仮想通貨LINKを利用しており、LINKエコシステムに参加する貢献者への報酬に使用されます。具体的に、チェーンリンクのエコシステムは次のように機能します。

LINKのチェーンリンクのエコシステム

まず、データを要求するバイヤーと、データを安全に提供するプロバイダーが存在します。バイヤーは必要なデータを募集し、プロバイダーはそのデータを提供するために入札します。この時、プロバイダーは一定量のLINKトークンをステークする必要があります。選択されたプロバイダーは、正しいデータをブロックチェーンに取り込みます。

チェーンリンクは、評価システムによってこれらのオラクルから提供されたデータを収集・評価しています。データが適切であると評価された場合、プロバイダーは作業の報酬を受け取ります。このようにLINKのネットワークの内部経済では、バイヤーに対して適切なデータが提供されるように設計されています。

LINKトークンはステーキング中にロックされるため、オラクルのユースケースが増えるほどLINKトークンの需要と希少性が増加します。チェーンリンク(LINK)の現在の時価総額は30億ドル、価格は8.03ドルで市場8位となっています。

ネオ(NEO)

ネオは、実世界の資産のデジタル化とスマートコントラクトの展開にフォーカスしているブロックチェーン開発プラットフォームです。ネオ・ブロックチェーンには、NEO(10.53ドル)とGAS(1.68ドル)の2つの仮想通貨があります。

NEOはGASの生成に使用され、GASはスマートコントラクトなど、ブロックチェーン上の操作に対する支払いに使用されます。GASはユーティリティトークンであり、ネオ・ブロックチェーンの稼働に使用されるため重要です。

NEOは最も簡単にステーキングできる仮想通貨の1つです。サポートされたウォレット(ExodusやNeon Walletなど)にNEOを保管するだけで、報酬としてGASが付与されます。ブロック報酬は1億NEOあたり8GASで、ブロック生成時間は約15〜25秒なので、1分あたり約2〜4回配布されます。

2014年に中国で設立されたネオはデジタル資産分野の第一人者であり、アジア市場の覇権を握る可能性があるとも囁かれています。NEOの価格は10.58ドル、時価総額7億4400万ドルで市場24位となっています。NEOステーキングの年間報酬率は1.92%となっています。

オントロジー(ONT)

オントロジー(ONT)も中国由来の仮想通貨であり、NEOと提携しています(ネオの開発組織Onchainが支援)。オントロジーは、データやアイデンティティ管理のセキュリティにフォーカスしているブロックチェーンです。オントロジーのデジタル版の認証署名機能を利用することで、ユーザーはサードパーティと自分のIDを共有できます。これは、機密文書の管理などで威力を発揮します。

オントロジー・ブロックチェーンも、NEOと同様に2つの仮想通貨、Ontology(ONT)とOntology Gas(ONG)があります。オントロジーの現在の時価総額は4億9000万ドル、価格は0.77 ドルです。オントロジーのステーキングには、最低ロット500 ONT(現在価格で350ドル)が必要です。ONTをONGを生成するスマートコントラクトにロックすることで機能します。

ステーキング報酬の付与は120,000ブロックのラウンド単位で行われます。オントロジーのブロック生成時間は1秒~30秒であるため、各ラウンド間隔は16時間~最大20日となります。

また、いつでもステーキングをキャンセルして、すべてのトークンを取得できます。ただし、トークンは現在のラウンドが終了するまでロックされます。

 

オントロジーは「Google Cloud Partner」として承認されており、3つのプロジェクト(コンテンツ管理・サプライチェーン・IoT)がGoogle Cloud上で稼働しています。

参考 5 Promising Cryptocurrencies to Invest in & Stake for Passive Income in 2020 - 2021HACKERnoon