2014年に母体が設立され、2017年にantsharesからブランド変更という形で誕生したNEO。
一時期は仮想通貨時価総額トップ10にも入るなど、知名度が高い仮想通貨です。
「中国版イーサリアム」と言われるほどイーサリアム に仕組みが似ていると言われますが、一体どう言ったものなのでしょうか。その真相に迫ります。
NEOの基本情報
運営会社 | NEO Foundation Ltd.(NEO財団) |
通貨名称 | NEO |
通貨単位 | NEO |
WEBサイト | https://neo.org/ |
ホワイトペーパー | https://docs.neo.org/docs/en-us/basic/whitepaper.html |
NEOにはスローガンがあります。
それは「スマートエコノミー」というスマートコントラクトがNEO内で完結する独自の経済圏を構築することです。
それでは詳しいNEOの特徴を述べてみましょう。
NEOの3つの特徴
NEOが中国のイーサリアムと呼ばれる特徴には以下の3つのがあるからです。
NEP-5とGAS
dBFT
dApps
ただ単語を述べてもわからないですよね?大丈夫です。詳しくは以下で解説します。
NEOはイーサリアムよりも安全‼
イーサリアムに似ていると言われている仮想通貨NEOですがその
NEP-5とは
NEP-5とはNEOに基づくトークンの規格です。
イーサリアム は「ERC20」というプロトコルですが基本的には仕組みは一緒です。
これらの規格に基いて新しいトークンを発行することができ、どちらもICO(Initial Coin Offering:企業が発行した仮想通貨を購入してもらうことで資金を調達をすること)が可能です。
イーサリアム のERC20上ではコストをほとんどかけずに新しいトークンを発行することができます。それに対し、NEP-5は新規トークンを発行する際、つまりスマートコントラクト実行時に「GAS」を利用料としてシステムに払わなければいけません。
この利用時にコストがかかる点がイーサリアムとNEOとの相違点です。
「GAS」とは「NEOGASトークン」と呼ぶ独立したトークンです。
ERC20に基づいて作られた新しいトークンはコストをかけずに作れることから、悪意を持ったトークンや偽造トークンが大量に発行されていました。
一方NEP-5の場合はコストがかかることでブランド価値がうまれ、発行されたトークンはある程度品質が保証されるようになりました。
そのためERC20を基にして作られたトークンの方が遥かに数は多いですが、いくつかの重要なプロジェクトはNEP-5によって誕生しました。
ERC20よりもコストは必要ですが、より安全性の高いトークン規格であるNEP-5を用いて成り立っているのがNEOなのでイーサリアムよりも様々な重要事項に用いられるようになったわけです。
GASとは
NEOGASトークンは取引所で購入できるほか、NEOの保有割合に応じてユーザーに発行され、トランザクション手数料を支払う仕組みになっている。
NEOを月末に所持しているとGASが所有者に配当として与えられます。NEOの公式ウォレットでNEOを保有していると、枚数に応じて月末に配布されます。BINANCE
などの一部の取引所でも保有していると配布されます。ちなみにBINANCEでは10000NEOにつき、90GASが配布されます。(2020年1月時点)
GASはNEOの需要が高まるほど価値を上げやすい傾向にあります。
より信頼性が高めるdBFTというアルゴリズムを採用
「dBFT((ビザンチンフォールトトランス))」とはNEOのコンセンサスアルゴリズムです。
有名なビットコインのコンセンサスアルゴリズムはPoW(プルーフオブワーク)と言われるもので、取引を記録したブロックを生成するために最も早く計算できた人が報酬を受け取る可能性が高くなるような仕組みを採用しています。
NEO保有者がコンセンサスノードに投票する「委任型のプルーフオブステーク(PoS)」を採用しています。dBFTの投票システムは、委任証明のコンセンサスと同様の方法で参加者に大規模な参加を可能にしています。
ネットワークノードは2/3以上が「正しい」ということを前提に合意形成が得られます。一度合意形成が得られるとブロックを分岐したり、トランザクションを取り消したりなどの別の形で合意形成を得ることが不可能になります。
そのため、悪意を持った不正をある程度排除することができます。
dBFTは一部の承認者が不正を試みたときには合意形成ができないため、いわゆる「ビザンチン将軍問題」を解決してくれるアルゴリズムなのです。
より簡単に、より速く開発をすすめられるdApps
dAppsとはNEOの他にもイーサリアムやトロンなどの様々な通貨にある分散型プラットフォームのことを指します。リップルのように一部中央集権的な仮想通貨も存在していますが、多くの仮想通貨のシステムは非中央集権的です。
dAppsの中には分散型取引所や分散型広告ネットワークを始め、続々とアプリケーションが立ち上がっています。例えばdAppsの開発を目的としたICO通貨の発行も活発なので、今後もdAppsを持ちいた新たな仮想通貨が期待できます。
NEOのdAppsの特徴とは
イーサリアムのプラットフォームを利用してdAppsを開発する場合「Solidity」と呼ばれる独自の開発言語が用いているため、イーサリアムでdAppsを開発するためにはSolidityを習得する必要があります。
しかし、NEOは開発者にとって馴染みのあるMicrosoft.netやJava、Kotln、Go、Pythonなど様々な言語が使用可能なため他の仮想通貨に比べて参入しやすいと言われています。
今まで以上に短時間でより多くのdAppsを開発できるNEO。これからの進展に注目ですね。
まとめ
中国版イーサリアムと言われているNEO。実際は上位互換と言っても過言ではないとでも見えるのではないでしょうか。
中国当局との関連性やさらなる規制が噂されていますが、スマートコントラクト分野で独自の経済圏を築いて急速に発展しそうですね。
dAppsプラットフォームは様々な言語に対応していて新規プロジェクト開発の参入障壁が少ない通貨であると同時に、通貨新規トークン発行の際はNEP-5のシステムによってある程度の信頼性を担保してくれます。
NEOの将来性と信頼性でこれからも発展が見込めそうです。