仮想通貨取引よりもお得なステーキングの基礎

【ステーキング対応】IRISnetとは?特徴を徹底解説

みなさんはIRISnetという通貨をご存じでしょうか。IRISnetは、次世代型の新しいブロックチェーンプラットフォームです。IRISnetは様々なブロックチェーンにおいてトークンの送金、受け取りをを可能にするだけでなく、異なるシステム全体でのデータやコンピューティングリソースの消費ができるように設計されています。

このように今までに類を見ないブロックチェーンプラットフォームですが、それを可能にしているのは一体なんでしょうか。特徴を踏まえて詳しく解説していきます。

IRISnetの基本情報

運営会社 IRISnet
通貨名称 IRIS
通貨単位 IRIS
WEBサイト https://www.irisnet.org/
ホワイトペーパー https://github.com/irisnet/irisnet/blob/master/WHITEPAPER.md

IRISnetの開発は、プロジェクトのホワイトペーパーで説明されているように、分散ビジネスアプリケーションの構築を容易にする技術基盤の構築を目的としています。このモットーのもと開発されたIRISが実際どのような特徴を持った通貨になったのかを詳しくみていきましょう。

IRISnetの特徴

IRISnetの主な特徴は以下の3つです。

・BPoSの採用
・Cosmos-SDKによるスケーラビリティ問題の解決
・Tendermintによる不正防止

の上記3つとなっています。それでは一つ一つを解説していきます。

BPoSの採用

BPoSはBonded-Proof-of-Stakeの略でDelegated-Proof-of-Stake(以下DPoS)コンセンサスメカニズムの一種です。DPoSは基軸通貨を持つ人からの投票により承認者を決定し、通貨を保有している人がステーキングしたいときに通貨の一部を掛け金としてロックします。

通貨を賭けた人、いわゆるロックした人はバリデータ(承認者)に投票することができます。ここまではDPoSとほとんど変わりませんが、バリデータは投票された人の通貨のロック量、つまり賭けられた総通貨量によってブロックの承認・生成の権限がもらえ、さらに賭けられた総通貨量によってブロック承認数も異なってきます。

DPoSは投票してくれた人の保有通貨量が少なくてもバリデータになれる可能性はありますが、BPoSは賭けられた総通貨量が大きくないとバリデータにはなれないということになります。

つまり、各デリゲータ(投票者)の掛け金が少なくても、より多くのデリゲータが同じ人に賭ければ、賭けられた人はバリデータになれるということです。この点でより信頼できる人に賭け金が集まる傾向を考えると、信頼できるコンセンサスアルゴリズムといえそうです。

Cosmos-SDKって何??

IRISnetはCosmos-SDKというプラットフォーム上で構築されています。Cosmos-SDKは「Internet of Blockchains」というモットーを掲げる、複数のブロックチェーンにまたがってインターネットのように誰もがブロックチェーン開発に参加できたり、相互運用させることができるプロジェクトのことです。

Cosmos-SDKにはHub(ハブ)とZone(ゾーン)と言われる二種類のブロックチェーンがあります。ハブと言われる中心的ネットワークに接続することで、ハブに接続する別のブロックチェーン(ゾーン)との相互運用性を実現しています。このクロスチェーンプロトコルにIRISnetがハブを形成することで、ブロックチェーンのスケータビリティ問題を解決しようとしています。

具体的に相互運用性に関してはIRISnetはオフチェーンおよびチェーン間の情報交換を必要とするアプリケーション等をサポートしています。またプライバシーを保護するヘルスケアデータ交換、チェーン間市場、サプライチェーンファイナンスのためのデジタル資産交換なども進められています。

Tendermintとは

Tendermintとは、一貫したコンセンサスメカニズムを提供することで不正を防止するいわば「ブロックチェーンエンジン」です。ブロックチェーンエンジンによってスケーラビリティ問題を解消し、DApps開発を容易にすることを目指しています。

Tendermintは、開発者が厄介で技術的な暗号をスキップして、より高いレベルのブロックチェーンとアプリケーション開発に注力できるツールとなっています。具体的にはTendermint Coreと言われるコンセンサスアルゴリズムを提供するツールとABCIと言われるあらゆるプログラミング言語で処理できるようにするインターフェースを提供しています。好きなようにブロックチェーンのロジックをつくり、ABCIを通じてTendermint Coreに情報を伝えれば自動的にコンセンサスアルゴリズムをとり、ブロックチェーンとして機能するというわけです。今までのDApps開発は敷居が高いという概念を打ち壊し、誰でも特有のDAppsの開発を可能にするといった点では革新的な技術ではないでしょうか。

Cosmosのネットワーク上にあるブロックチェーンは全てTendermintを基盤としているため、異なるブロックチェーン間でもトランザクションを可能にしています。

IRISnetのまとめ

まだまだ認知度は低い通貨であるにもかかわらず、他に見ない特徴を備えているIRISnet。Cosmos-SDK上でさらに新たなブロックチェーンが開発されていけば、IRISnetも活躍の場が増えてくることでしょう。