取引所と大手カストディアンの参加により、Tezosネットワークのステーキング率は昨年10月以降急激に増加しました。
しかし、6月30日時点のレートは79.89%で、2020年5月末の過去最高値80.4%からわずかに低下しています。全体のステーキング報酬率は過去最低の5.93%となり、インフレを考慮した利回りはわずか0.94%に留まりました。
テゾスのステーキング量は成長中
特筆すべきは、5月中旬以降に上位6つのカストディアンのステーキング総量は、0.7%減少して1億5160万XTZとなりました。現在、すべてのカストディアンがTezosのコンセンサスの18%を管理しています。同時に、ネットワーク全体のステーキング総量は 0.8%(+560万XTZ)増加。これは仮想通貨取引所の利便性にもかかわらず、ユーザー(委任者)が独立したステーキングサービスを選択したことを示唆しています。
Tezosの新規デリゲーター(委任者)数は増加し続け、5月にこれまでで最も高い成長率(+ 7.5k)を記録、6月もこのペースを維持する傾向です。
テゾスのバリデーター保有量上昇は崩れ始めている
Blockwatch Dataの創設者Alexander Eichhorn氏によると、Tezosは2年間ですでに2つの成長期を経て、3つ目の最中にあります。「アーリーバッカーズ(18年6月〜19年3月)」、「2019年ブーマー(19年4月〜19年10月)」、「ブル世代(19年11月〜現在)」です。
それぞれのスパンは、デリゲーター(検証者;カストディアン)の上昇から始まり、その後、劇的な価格の急増とバリデーターの新規保有量(上図)が増加し、最終的に価格とバリデーター新規保有量の減少が続きました。これまでの2つの成長期を通してデリゲーターの解約率は低下し続けたため、期間毎に2〜3倍のデリゲーターを獲得しました。現在の成長期はまだ終わっていませんが、委任者が成長し続ける一方でバリデーター保有量の上昇傾向は崩れている状況です。
6月15日にTezosのアクティブな委任者総数は50,000件を突破しました。3日置きに、ステーキング報酬として約846,000XTZが50,000人に分配されます。
5月20日にスイスの暗号資産カストディアンのBitcoin Suisseが、機関投資家向けのTezosのステーキングサービスを開始しました。Bitcoin Suisseは、PwC監査のVaultソリューションなど、機関グレードのカストディサービスを備えています。こうした新規バリデーターのXTZ蓄積量が増加すると、次の成長世代のシグナルとなるかもしれません。
参考 Tezos: Largest Private Investment Bank In Latin America Issues Real Estate Tokens On Tezos, Personnel Updates for the New Tezos Foundation Structure, New Partnership Allows To Buy Tezos From 10,000 Convenience Stores in Francemedium