イーサリアム開発組織ConsenSysは、Ethereum 2.0のステーキングパイロットプログラムを立ち上げました。業界で影響力のある仮想通貨取引所であるカストディアン、ウォレットサービス、ベンチャーキャピタルなど6社が最初に参加しています。
Ethereum 2.0は、今年後半に予定されるイーサリアムの大型アップグレードです。このアップデートではネットワークのコンセンサスアルゴリズムをPoW(Proof of Work)からPoS(Proof of Stake)へ移行します。
これに伴い、仮想通貨イーサリアム(ETH)のホルダーは、32ETHのステーキングによってネットワークの検証(バリデーター)作業に参加でき、報酬として新規発行されるETHトークンを取得します。
ConsensysのCodefiチームは、Ethereum 2.0のステーキングパイロットプログラムを開始しました。
Codefiは、エンドユーザーのステーキングに必要なツールを仮想通貨サービスプロバイダーに提供することで、Ethereum 2.0ステーキングの参入障壁を下げることを目指しています。
最初にパイロットプログラムに参加する6社は、Binance(仮想通貨取引所)、Matrixport(デリバティブ市場)Crypto.com、Huobi Wallet(ウォレット)、Trustology(カストディアン)、DARMA Capitalです。これらの企業はまず、CodefiのステーキングAPIを早期も利用でき、フィードバックを提供します。
ConsenSysのプロダクトリーダーTim Lowe氏は「私たちは多くのバリデーターをEthereum2.0に参加させる重要性を知っているため、大規模な取引所と機関ファンドが信頼できるアクセスポイントに顧客のETHをステークできるターンキー(即時利用できる)ソリューションを構築しました」と述べています。
Ethereum 2.0は、フェーズ0の起動時に最低16,384本のバリデーターを備えておく必要があり、これは524,288 ETH(バリデーター1本当たり32 ETH)がステーキングされている状況を意味します。ステーキングに参加するには独自のバリデーターノードを実行する必要がありますが、ノードの設置・管理は技術的専門性が高いため、サービスとしてのステーキング(SaaS)ビジネスが採用の鍵を握ります。
Binanceのジャオ・チャンポンCEO(最高経営責任者)は、Binanceでステーキングするユーザーが「ノードを設置したり、最小ステーキング量やオンライン保証などの要件を気にすることなく、報酬を受け取ることができる」と述べています。
参考 ConsenSys Codefi Announces Ethereum 2.0 Staking Pilot Program with Six MembersCONSENSYS